邪神へ捧ぐ贄巫女[にゃまたると]

邪神へ捧ぐ贄巫女のあらすじ

■作品紹介
この村には、十年に一度、災いを鎮めるための古い儀式が伝わっている。
それは、村にたったひとつだけ残された神社の巫女を、神への贄として捧げるという、残酷でありながら神聖とされる儀式である。

贄に選ばれた巫女は、二日間にわたり村人たちの手によって神への奉仕の作法を叩き込まれ、儀式の本番へと導かれる。

村人を疑うことを知らず、純粋に信じてきた巫女たちは、やがて自らの運命を知り、深い絶望に沈んでいく。
それでもなお、逃げることも拒むことも許されず、ただ神もとに、その身を捧げるしかなかった。


■登場人物
<榊原縁(さかきばらゆかり)>
明るく、天真爛漫な性格。
人を疑うことを知らず、無垢な笑顔で誰とでも打ち解ける。
幼い頃から村人たちに深い愛情を注がれて育ち、その感謝の気持ちを胸に、巫女として神社や村のために尽くそうと日々努力を重ねている。
その姿勢は多くの人々に希望と癒しを与えており、村の‘光’のような存在と称されている。

<柊あおい(ひいらぎあおい)>
内向的で真面目な性格。
自然豊かなこの村を心から愛しており、静けさの中に身を置くことで自分らしくいられると感じている。
幼い頃から伝承に興味を持ち、誰よりも熱心に神事や歴史を学んできた努力家。
人との関わりは得意ではないが、縁の明るさに少しずつ心を開き始めている。
村の記憶を受け継ぐ者として、静かに、しかし確かな使命感を胸に抱いている。


■作品の概要
収録ページ:345ページ
(榊原縁:1～173ページ、柊あおい:174～345ページ)